A. 人と共生するモビリティ
近未来の移動体にとって人との共生は最重要課題と言えます。自動運転技術がレベル4やレベル5に到達するためにも避けて通ることのできない課題と言えます。ここでは、人そのものを深く理解することをベースにそれを制御工学的にどう活用するかという視点から以下の研究課題に取り組んでいます。
具体的な研究テーマ
- 交通弱者の判断・運動モデルの構築とそのシミュレーション
- 他者や死角とのインタラクションを考慮した自動運転
- 歩車共存空間で活きるパーソナルモビリティの知能化と実装
- 通信遅れを考慮したオペレータの遠隔制御による自動運転
B. 移動体の先端高度運動制御
この先、様々な自動運転機能を搭載した車両が登場すると予想されます。ここでは、さらにその先を見据えて、まだ誰も実現してない新しい走行制御を提案するという視点から以下の研究課題に取り組んでいます。
具体的な研究テーマ
- タスクのスムーズな切り替えを実現するマルチタスクモデル予測型走行制御
- 4輪独立EVのエネルギーアウェアな走行制御
- 自動車の高速ドリフト走行の実現と安定化
- Connected Adaptive Cuise Control による隊列走行
- AMRによる自律搬送における個と空間の同時知能化
C. 不整地環境に適応するモビリティ
人との共生に加えて様々な不整地環境への適応もモビリティの重要な課題と言えます。ここでは、脚式のロボットに焦点を当て、以下の研究課題に取り組んでいます。
具体的な研究テーマ
- 多脚移動ロボットの実機開発と不整地歩行の実現
- VR技術を活用した多脚移動ロボットの遠隔操作
D. スマートグリッドとスマートモビリティの融合
スマートコミュニティの実現において、モビリティとグリッド(電力ネットワーク)の融合は本質的なブレークスルーを生み出す可能性を秘めています。ここではEVを活用することでその両者を連携させるという視点から、以下の研究課題に取り組んでいます。
具体的な研究テーマ
- データに基づく自動車の移動モデルの構築
- モデル予測制御によるV2Hの設計
- V2Hのアグリゲーションによるスマートコミュニティデザイン
- エネルギーアウェアなEVシェアリングシステムの設計
保有機材
上記の研究課題群を遂行する上で必要となる保有機材の主なものは以下の通りです。
- 自動運転車両
- パーソナルモビリティ
- 多脚移動ロボット
- 自律搬送ロボット
- 仮想空間を共有するマルチプレーヤー参加型シミュレータ
- 脳波計、筋電位計測装置、視線計測装置
- モーションキャプチャシステム